2016/12/23

桑田佳祐 君への手紙

♪桑田佳祐 君への手紙



録音:2016年
機材:iMac Logic
楽器:YAMAHA L-5

 映画『金メダル男』主題歌、桑田佳祐さんの『君への手紙』。
 金メダル男は、ウッチャンナンチャンの内村光良さんが原作・脚本・監督・主演の映画だそうです。
 TBSのA-Studioという番組で、ウッチャンがこの映画の宣伝で出ていました。ウッチャンは、昔から桑田さんのファンであることで有名です。確か桑田さんの『白い恋人達』のPVにも出ていたと記憶しています。そんなウッチャンが映画の主題歌を作ってくれないかとの手紙を桑田さんに送ったところ、この曲『君への手紙』が返ってきて、泣いてしまった、と番組でエピソードを話していました。素敵なお話ですね〜。
 曲は、桑田さんらしいながらもシンプルなアレンジですね。出だしから入っているアコースティックギター、それにかぶさってくるのは、シンセサイザーの音たちですねこれは。Pad系の音、ピアノ風の音、ドラムもこれはシンセサイザーではないでしょうか。コード進行もメロディも真っ当な印象です。
 こういう素直な曲を書けるというのは、自信がないとなかなかできないものだと思います。なぜなら、何かのパクリのような気がしてしまうからです。桑田さんのように、名曲を数々書いて、声にもオリジナリティがあって、キャリアを積んできた方は、素直に何を書いたって、自分の曲だと、胸張って言えるのだと思います。洋楽への尊敬からくるオマージュのような曲もたくさんありますけどね。サザンオールスターズなんかはジャケットまで海外の有名なアルバムのジャケットをパクったり、おっと、オマージュしたりしています。
 パクリなんていうと印象悪いですが、音楽はずっと先人のパクリなのではないでしょうか。一度、ロック、ポップの系譜を辿ってみるのも一興な気がしてきました。桑田さんは、The Beatles、Bob Dylan、The Beach Boys、Led Zeppelin等々、枚挙に暇がないほど洋楽からの影響を感じます。その影響を与えた、The Beatlesだって何もないところからいきなり現れたわけではなく、ElvisやBuddy Holly、Chuck Berry、Little Richard等からの影響を感じますよね。じゃあそのElvisは何から影響を受けたのか。ちょっと調べてみると、メンフィスで労働者階級の貧しい黒人音楽を聴いていたようです。ゴスペルにも興じたようです。それならば、ゴスペルとは何なのか。ゴスペルとは、元来はキリスト教プロテスタント系の宗教音楽。だんだん宗教じみてまいりました。
 こうやって音楽をずっと過去に向かって追いかけていくと何があるのか。音楽の起源というワードで検索してみると、有史以前に遡ると書かれてあります。つまり、わからんということですね。想像するには、前回書いたようなことなのだと思います。

2016/12/17

The Beach Boys - I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)〜Stack-O-Vocals編〜

♪I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)〜Stack-O-Vocals編〜


録音:2016年
機材:iMac Logic

 声は、人類が手にした初めての楽器だったかもしれません。昔々は敵を威嚇したり、食料のありかを知らせたり、そういったことに声を使っていたはずです。それから、人類は自分の喉が様々な音を出せることに気がつき、音にひもづく意味を細分化して、言語を創ることに成功しました。言語のおかげで思考が整理され、複雑なことも考えられるようになりました。
 人類は、生きていくこと、種を残していく上で様々な試練に直面しました。干ばつ、そこから連鎖する食糧不足、地震、山火事等の自然災害。人類は、自分たちの力ではどうにもならない各種事象を理解しようとして、神様という存在を作り上げ、畏怖するようになります。なぜ雨が降らないのか、なぜ山が燃えたのか、意味が分からなくて怖すぎる。そのせいで水も食糧も足りない。このままでは全滅だ。喉が乾く、腹が減るというのは死に直結する感覚なので、非常な恐怖だった。恐怖に打ち勝つには、真っ向勝負で立ち向かう、という方法もありますが、何したって、神様には敵うはずもない。毎日恐怖にさらされて、何もできない。こんなことが続くと頭がおかしくなりそうです。どうにもならい。ああ、もうだめだ。諦めてみんなで声出そう。最後の悪あがき。みんなで声出して踊れば、楽しいかもしれない。迫り来る死の恐怖を、一時的にでも、少しの間でもいい、忘れたかった。
 その夜、乾ききった枯枝に火をつけて、その周りをみんなで声出して踊った。楽しかった。一瞬、空腹を忘れた。少しの間、恐怖心がどこかへ消えた。やがて、疲れて眠った。明日はもう、目覚めないかもしれない。以前飲んだ雨水の美味しさが脳裏をよぎった。意識が遠のいて、目覚めないかもしれない眠りについた。
 ふと、顔に冷たい感覚を覚えて、目が覚めた。まだ生きている。体の感覚に意識をやると、所々に冷たい感覚がある。ポツ、ポツ。その感覚は知っていた。雨だ。恵みの雨。空はどんより灰色。雲が落ちてきそうだ。しばらくぼうっと空を見ていると、みるみるうちに空の色が濃くなり、さらにさらに雨が降ってきた。慌てて周りのみんなを叩き起こした。雨だ、雨が降った! 狂喜乱舞。その雨は数日間降り続き、動植物に活力を与えた。どうにか、生き延びることができた。
 綺麗な水、豊かな木の実を囲みながらみんなで話した。あの時は、本当に死ぬかと思った。あと一日でも降雨が遅かったら、俺は死んでいた。俺はあの夜が明けたら海水を飲もうと思っていた。あれは辛くて飲めない、などと、話にも花が咲いた。すると、何にでも理由を求める理屈っぽい奴がいて、なぜ急に雨が降り出したのか、と言い出した。アメダスも何もない時代、誰もが首をひねった。分からないのだ。分からないことは、すべて神様の思し召しだった。あの日、普段と違ったことといえば、みんなで火を囲んで、声出して踊ったことしかなかった。あれだ。あれしかない。あれが神様のお気に召したのだ。
 それからというもの、何か困ったことがある度に、人類は神様に声で訴えるようになりました。現実は甘くないので、それが功を奏したと思われる時もありましたし、そうでない時もありました。それでも、訴えた後に良いことがあった、その記憶の方が人類に刷り込まれ、後世にどんどん伝えられていきました。
 それから何百万年の時を経る中で、人類は水源の確保、農耕や牧畜、建築、製造等の技術を獲得し、食糧難や災害の被害にさらされる頻度は著しく減少しました。いつしか、あの、声による「訴え」の儀式は、「歌」という娯楽文化に発展しました。歌そのものを楽しめるようになりました。あの人の声は良い、そのリズムは気持ちが良い、このメロディは美しい。
 こう考えると、歌の歴史というのは、もう何百万年にもなります。人間が歌声に、他の楽器にはない魅力を見出すのは、こういったことが根底にあるのではないか、と思います。

2016/12/03

I Just Wasn't Made For These Times_SCORE

The Beach Boys - I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)〜Backing Track編〜

♪I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)〜Backing Track編〜


録音:2016年
機材:iMac Logic
楽器:YAMAHA L-5  TOMBO Ocrave Bass No.1142R

 今回は、先日アップロードしたI Just Wasn't Made For These Timesのバッキングトラックです。バスハーモニカ、アコースティックギター以外の音は全てLogic Pro 9の音です。ほとんどデジタル音源で作ることができました。
 もし僕が、60年代に青春を迎え、早くもPet Soundsの魅力に気づき、この曲を歌ってみたい! と思ったとしましょう。60年代の僕に何ができたでしょう? 想像するに、せいぜい大きなオープンリールのテープレコーダーを小金持ちから安く譲ってもらって、人から借りたギターか学校にあるピアノで弾き語りを録音するくらいが限界でしょう。それ以上を望むならば、The Beach Boysと同じ環境、各楽器のプレイヤーや録音エンジニア、防音スタジオ等々が必要になります。60年代の平々凡々な僕にそんなことはできる訳もなく、諦めるよりも前に、思い立ちもしなかったことでしょう。
 それがどうでしょう。21世紀。12〜3万円で購入したMac、2万円ほどでダウンロードしたLogic Pro 9。1万円で購入したバスハーモニカ。五千円ほどで買ったアコースティックギター。その他付帯する機器も細々ありますけれども、それでも、コントラバス一台しか買えないような金額だと思います。それでも、ここまで再現できたわけです。
 時代とともに音楽の敷居は低くなり、多くの人が「良い音」を出せるようになりました。間違えても、後から直せるようになりました。プレイヤーが一堂に会さなくても、多くの音を重ねられるようになりました。譜面が読めなくても、楽器を弾けなくても、作曲が出来るようになりました。それらによって、音楽は失ったことも多くあると思いますが、いずれにしても当時の生音源たちをMac上で再現できるというのは、現代テクノロジーの賜物です。
 一方で、いつかもっと音がリアルになって、生身のプレイヤーというのは不要になってしまうのか、という寂しさもあります。事実、僕は全て宅録で、ほとんど全てキーボードで演奏、録音しています。生楽器を演奏する生身のプレイヤーはいませんでした。でも、今はまだ、生演奏には敵わない。そう思います。生身のプレイヤーがいないから、時間も金もないから、場所がないから、「仕方なく」コンピュータに音を出させています。人間の気持ち、情感、体調などからくる演奏への影響まで再現できていないから、コンピュータは生演奏には敵わない。それもいつか……。悲しい時に聞きたいピアノ演奏、嬉しい時に聞きたいギター演奏なんかをコンピュータが計算して、フィードバックしてくれるようになったりするかもしれませんね。それをするには、コンピュータ側に膨大な情報をインプットしなければならないでしょうから、もしそんなテクノロジーを創ろうと思う人がいても(すでにいるかもしれません)、それが一般に受け入れられるにはまだまだ時間がかかると思いますが。
 ボーカロイドなんていう歌のシミュレータも出てきました。歌の方はさすがに生歌と比べて遜色が無いとはお世辞にも言えません。まだ、その人工的な感じがウリですよね。でも、これから、どんどん人間に近づいくことでしょう。いつかジョン・レノンの歌声を忠実に再現、とかができるようになり、没後100周年記念、ジョン・レノンの新曲発売!なんてことや、The Beatlesが仮想現実の中で再結成!なんていう気持ちの悪いことも現実になるのかもしれません。喉や手足のような構造的な機能は、いつか機械に取って代わられるような気がしてしまいます。
 作曲にしたって、ある作曲家の曲、例えば筒美京平さんの膨大な曲を人工知能にすべて記憶させて、パターンを解析し、そこから筒美京平さんの書きそうな曲をシミュレート出来る、というような世の中が訪れるかもしれません。その時、生身のシンガー、コンポーザはそれらにどう立ち向かうのでしょうか。人間に出来て人工知能には出来ないことはなんなのでしょうか。
 ヒラメキ。人工知能にヒラメキを再現できるでしょうか。ふとした瞬間に、メロディや歌詞が浮かぶ。あの感覚をコンピュータが計算できるでしょうか。分からない。ヒラメキがどういうメカニズムなのか、解明さらたらあるいは……とも思います。
 ヒラメキというのは、人間がそれまでに見聞きしてきた膨大な情報量の上に、ぽこっと顔を出すようなものなのだと思っています。氷山の一角がヒラメキで、実は水面下に膨大な知識、経験があるものです。もし、その水面下をコンピュータ上で再現できたら、人工知能もヒラメクのでしょうか。分からない。んー……やっぱり出来ない気もする。コンピュータの中に、いろいろな情報を記憶させてヒラメキを「シミュレート」することは出来そうですが。
 作詞なんかは人工知能には難しいかもしれませんね。自分の育ってきた環境、その時感じたこと、言わばその人間の歴史が歌詞になるのだと思うので、人工知能には難しいのでは無いかと思います。そこまで再現するには、人工知能に人間と同じような人生を歩ませる必要があります。今僕が想像できる人工知能の人生は無味乾燥なものしか思い浮かびません。OSを入れられたのが人生の始まり。それから数日間でどうやら人間らしいデータを記録されて、どうにか人間らしい思考が出来るようになった。人間が泣いたり笑ったりするのがどんな時なのか、データでは知っているが、自発的にその感情が芽生えることは無い。データと照らし合わせて同じ、または似通った状態であることが分かるくらい。これじゃあ歌詞なんて書けなそうです。せいぜいレポートが書けるくらいでしょうか。
 世界五分前仮設というのがあります。自分が認識している世界は、実は五分前にできたものだと。これを言われた人間はこう答えます。そんなはずはない。六分前の記憶がある。しかしこう反論されます。その記憶も五分前に植え付けたものです、というような思考実験ですが、これと逆のことを人工知能に施すことが出来たら……。人工知能の全ての記憶はたった五分前にインプットされたものなのに、当の人工知能はまるで五十年間生きてきたと錯覚する、錯覚できるデータをインプット出来たらどうなるのでしょうか。
 もうここまできたらターミネータの世界ですね。そのうち、人工知能に自我が芽生えて、人間に反逆。機械と人間の戦争が始まってしまいます。そうなったらもう音楽どころではありませんねw
 話が飛躍しすぎて訳わからなくなりました。
 100年、200年後、人類がまだ文明を保っているとして、その時代にどんな音楽が流れているのか、知ることは出来なそうですが、想像するのは楽しいかもしれません。

2016/11/27

The Beach Boys - I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)

♪I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)


録音:2016年
機材:iMac Logic
楽器:YAMAHA L-5  TOMBO Ocrave Bass No.1142R

 かなり時間がかかりましたが、完成しました。
 譜面を見たい方は以下のリンクからダウンロードできるようにしましたのでご参照ください。Logicのスコア機能で作成しました。

 この曲に関しての今までの記事は以下をご覧ください。

I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)〜Pet Sounds 50周年〜



 デジタルで作成した時に、生音源と意外と違ってくるのがテンポです。Pet Soundsは全て生演奏かつほぼ一発録りのバッキングトラックです。僕はLogic上で音を作っていくわけですけれども、最初にBPM(テンポ)を決めないといけません。これ、あえて設定しない限り、決めるとずっとそのテンポなんです。途中で勝手にテンポ変わったら困るので当たり前ですが……。でもですね、作っていくうちになんだか違和感があるんですよ。この曲、意図したものなのかわかりませんが、パートによって微妙にテンポが変わるんです。もちろん、人が演奏すると俗に「走る」と言いまして、だんだん早くなってしまう傾向はあるのですが、多分この曲の場合、調子に合わせて自然にこうなったのだと推測します。このテンポもコピーしないと雰囲気が出ないことに気づきまして、要所要所BPMを変更してあります。例えば、Sometimes I Feel Very SadとI Guess I Just 〜のパートを比べてみると、前者は割りかし疾走感がありますが、後者はゆったりとしています。ここをサボってずっと同じBPMにすると感じが違ってきてしまうのです。どこでどのBPMにするかさえ決めてしまえば、LogicのGlobal Trackの設定で簡単に変更できます。
 オリジナルとは音像、バランス、定位全部がかなり違います。Logicで作る音は初めからステレオ効果があって、全体に響いています。ここがオリジナルと最も違う点かと思います。できるだけSpace Desginerで音像を近づけようとしました。Pet Soundsの音は煌びやかで奥行きがある印象です。
 映像はボーカルとバスハーモニカ、背景に譜面です。メイン一人、コーラス五人〜七人。これら全てダブルトラックで入っているので、最大十六人分の声が入っています。バスハーモニカの演奏映像はとても地味ですね^^;。動きが少ないです。
 記事、音、ボーカル全てがオタッキーであることに完成してみて気付きました。これはオタクの所業です。ただ曲が好きなだけではここまで労力かけられません。
 僕もこの曲のタイトル、I Just Wasn't Made For These Timesの気持ちが分かる気がします。ただし、Brianと違って僕の場合は、遅れて生まれてきた、ということですが……。

2016/11/23

バスハーモニカ

 ハーモニカの中で最も低い音の出るのがバスハーモニカと呼ばれるものです。Pet Sounds録音のためにヤフオクで購入しました。重低音の出る気持ちのいい楽器です。あまりメジャーな楽器ではないため、廉価版、入門版がなくどれも高価だったので、ヤフオクの中古に甘んじたのでした。
 このマイナーな楽器の中ではメジャーなのがSUZUKIのダブルバスハーモニカっぽいです。上段下段にダブルで吹き口があるためダブルバスハーモニカと呼ばれているようです。SDB29、SDB39の二つのモデルがあり、前者は2オクターブ出るモデル、後者は前者の高音部をカットした少し小さいモデルです。なかなかお高いでしょう。

        

 どんな音がするのか。こちらの動画をご覧ください。軽い演奏の後、楽器の解説が聞けます。かなり重厚な音がします。




 僕が買ったのは、SUZUKIではなく、TOMBOという会社のオクターブバスというモデルです。これも形状は違いますが、二段に分かれています。上段がC#、下段がCのキーになっていて、結果音階を全てカバーしています。 

 唯一入門編ぽいものがTOMBOのポケットバスです。名前の通り小さいですが、出る音階が限られています。Cのキー、Amのキーでよく使われる音のみが出るようになっています。
上段 F - G -  C - D - A
下段 D - A - B - E - F#
 以上のような配列になっています。C、Am以外のキーを吹く場合には、向きません。一番安いですけどね。




 歌とバスハーモニカだけのこんな渋いパフォーマンスもあります。これはTOMBOのContrabassでしょうかね。


 以上とりとめもないバスハーモニカの紹介でした。

2016/11/13

The Beach Boys - I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)〜楽器編〜

 さて、I Just Wasn't Made For These Timesの楽器、ボーカルともコピーが完了しました。コピーだけしたって何も面白くありません。コピーした音を録音、ミックスして、完成した時に、ようやく耳コピの醍醐味が味わえるのです。これはオリジナル曲が完成した時の喜びとはまた違います。なんと説明したら良いのか分かりませんが、とにかく違います。
 Logic Pro9で音を作っていきます。入っている楽器は先日購入したPet Sounds 50周年に奏者がクレジットされており、全ての楽器が分かります。僕が持っている楽器と言えば、ギター等そこらへんの軽音楽部の高校生が持っているものとさほど変わらないので、Logicのプリセット音源と持っている楽器を駆使して音を作ります。
 以下の楽器がクレジットされています。これらをLogicで出来るだけ再現します。この複雑なアレンジはどんな楽器で出来ているのか見てみましょう。

■Drums
読んで字の如し。ドラムでございます。スネアとバスドラムが聴こえます。
Hal Blaineのドラムは音の美しさに定評があります。Logicでは、Seventies Kitを使用します。
Hal Blaine


■Temple Blocks, Cups
随所で鳴っているポコポコ聞こえるものがおそらくTemple Blocks、間奏でさらに高い音で鳴っているのがCupsでしょうか。一体どんなものを叩いているのかわからなかったので検索してみたところ、音から想像した通り、木製のポコポコ鳴りそうなものが並んでいる楽器でした。Logicのパーカッションの中に似たような音があったのでそれを使用します。

Temple Blocksの演奏動画

■String Bass
アコースティックベースの方です。全編に渡って低音を支えています。指で弾いて演奏しているようです。
LogicではStudio Upright Bassを使用。



■Electric Bass
メロディアスで印象的なエレクトリックベースの方です。ミュートされてギターのような音になっています。LogicのPuncy Muted Bassを使用し、ギターアンプのプラグインを挿しました。これで多少は音が近づいたと思います。

■Guitars
じゃんじゃか弾いているギター。家にある YAMAHA L-5を使用。エレキギターも入っているという噂がありますが、僕の耳には聞こえませぬ……。最終的に消したのか、他の楽器に埋もれているのかも不明。

■Tack Piano
Tack Pianoは弦とハンマーの間に鋲付きのシートを挟んで音色に変化を持たせたピアノです。Logicでは、Before Talkiesというホンキートンクピアノに近い音を採用。


明るく陽気なピアノを弾くのに適しています。
西部劇なんかが思い浮かびます。

■Harpsichord
チェンバロとも呼ばれる昔の楽器。冒頭からコード弾きをしています。クラシックではバロック音楽なんかによく使用されます。
Logicでは、Harpsichord - Dynamicを使用。Space Designerでリバーブを強めにかけます。

Harpsichord
ピアノと白黒が逆なのが印象的ですね。


■Electro-Theremin
テルミン。こんなレア楽器はLogicにありません。Clara Rockmoreという有名なテルミン奏者がいて、アルバム持っています。おもちゃみたいなテルミン買いましたが、まともに演奏できず、本棚に眠っています。
ということで、生演奏で録音できないので、MIDIで録音できないかなぁ〜と検索してみたら似たような音をES2で作っている方がいて、そこからもらってきました。本物とは少し違いますが、良い雰囲気を出していますのでこれを使用。
こちらにダウンロードリンクがあります。
http://www.logicprohelp.com/forum/viewtopic.php?t=36339

Theremin
独特の哀愁ある音色がします。
Pianoとの相性が良く、PianoとThereminの演奏は多く聞かれます。


■Bass Harmonica
これまた珍しい楽器です。ハーモニカアンサンブル等で使用される、低い音の出るハーモニカ。Logicにはなぜかハーモニカ関連の音が一切ありません……。なぜなのでしょう。
かなり悩みました。持っている普通のハーモニカをPitch Shifterで低音にしてみましたが、音がわけわからなくなって論外。低音のトロンボーンでごまかそうか。これも雰囲気が出ず却下。
Pet Soundsの音を作るのにバスハーモニカの存在はかなり大きいようです。テルミンのように音を作っている人いないかなぁ、と探すも見つからず。
この楽器が入っていると知ってしまった今、これがないと何か物足りない気がしてなりません。
じゃあ買うか、と思って調べてみるとどれも高い。五万円ほどから高いものだと十万円超えまで。一万円くらいでTOMBOが出しているPocket Bassなるものを発見しましたが、使いたい音が出ない。困り果ててヤフオクを覗いてみたら、TOMBOのOctave Bassを発見!一万円也。
口につけて演奏するハーモニカの中古ってちょっと気持ち悪いなぁと思いましたが、背に腹はかえられぬ、ということで入札しました。こんな楽器欲しがる人いないようで、僕だけが入札して落札w 当初の価格のまま一万円也。届いてみて驚いたのが、デカイw
重量1kg。ハーモニカクリーナーとアルコールで丹念に掃除して、早速吹いてみました。
重厚な音がして気持ちいい……。かなりいい感じです! Octave Bassという名前の通り、オクターブで音がなります。これを録音に使います。



大きい方が、TOMBO No.1142R Octave Bass
普通のブルースハープと比べるとそのでかさがわかります。



上段がC♯、下段がCのキーになっています。
これですべての音階が吹けるという仕組みですね。
バスハーモニカは吸って音を出すことはなく、すべて吹音になっています。

■Piccolo
いまいちどこで鳴っているのか聞こえませんが、おそらくI Guess I Just〜の手前のクラリネットのユニゾンの高い音と同じ音を吹いていると思われます。LogicのPiccolo Flute Legatoを使用します。

■Clarinets
■Bass Clarinets
この曲ではクラリネットもかなり重要な役割を担っています。クラリネットは低音も含め、Clarinet Section Legatoを使用します。全音域カバーしているので使い勝手がいいですね。

Clarinetのカルテット。右から二人目の方が吹いているのはBass Clarinet。
木管楽器ならではの暖かみのある音色がします。

■Vocals
例によって僕は一人で作りますので、全部僕の声を使います。


 ロック・ポップスでは見慣れない楽器が多いですね。ロックやポップスらしいのギター、ベース、ドラムくらいです。他はオーケストラの編成のようです。さらにテルミンというなんのジャンルにも属さない楽器が入っています。不思議な編成です。これが重なり合ってあの綺麗な曲になるのだから驚きですね。

つづく

2016/11/04

安全地帯 悲しみにさよなら

♪ 安全地帯 悲しみにさよなら


録音:2016年
機材:iMac Logic
楽器:Fender Telecaster
YAMAHA L-5

 急に寒くなって参りました。秋が短くて嫌になります。
 今回は、安全地帯の『悲しみにさようなら』のカバーです。I Just Wasn't Made For These Timesに熱中しておりますが、『悲しみにさようなら』が録音しっぱなしになっていたので仕上げました。
 シンプルでいい曲ですね。終盤の半音転調繰り返して上がっていくところが好きです。安全地帯はバンドですので、今回は久しぶりにバンドサウンドになっています。構成は、エレキギター2本、アコースティックギター1本、ドラム、ベース、シンセサイザーとなっております。アレンジは玉置浩二さんソロのライブバージョンを参考にしています。安全地帯のバージョンは結構音が硬く、かなりリバーブをかけていましたが、玉置さんバージョンは柔らかくすっきりした感じで、僕はこちらの方が好きです。玉置さんはライブでも歌に遜色がない、いや、ライブのがいいのでは!?と思わせるほどの歌唱力です。声もいいですしね。

 人気曲なので安全地帯のベストなんかには必ず入っている曲です。
 

 ソロでのライブバージョンはこちらで聴けます。Zepp Tokyoで演奏されたこのライブは玉置さんも調子が良くて最初から最後まで目が離せません♪
 CDとDVDが出ています。

                           

2016/11/03

The Beach Boys - I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)〜耳コピ ボーカル編〜

 前回に引き続き、I Just Wasn't Made For These Timesという名曲のコピー談を書こうと思います。通常、耳コピといえば、コードを拾って、楽器を拾って、それが終わればいざ歌ってみましょう、となるのですが、この曲の場合、「コーラス」もコピーしなければなりません。I Just Wasn't Made For These Times (Stack-O-Vocals)というトラックを聞いてみてください。タイトル通り、ボーカルのみでミックスされたものなのですが、メインボーカルはいいでしょう。はっきり聞こえますし、何回も聞いているので覚えています。問題はLチャンネル、Rチャンネルから聞こえるコーラスです。パッと聞いただけだと何人分入っているのか分かりません。また、音を一個ずつ聴いていくしかないようです。
 I Keep Looking For a Place To Fit in〜They Say I Got Brains〜この部分はコーラスがなく、メインボーカルのみです。
 Each Time Things Start To Happen Again〜ここからコーラスが入ります。ウーとアーの中間のような、ただ口開けて声を出したような感じです。前回書いたクラリネットの三重奏と同じ音程でコーラスをしています。プラス低音でもう一人入っている気がしますが、はっきり聞き取れませんでした。
 Sometimes I Feel Very Sad〜からはさらにコーラスが増えます。Lチャンネルからは聖歌隊のような荘厳な雰囲気のコーラスが聞こえます。これが何を言っているのか分からず、かなり苦労しました。歌詞カードに載っていないのです。何遍も何遍も繰り返し聞いて分かったことには、どうやら英語ではないようだ。となると、もう僕にはその音を拾うしか手段がなくなります。というわけで歌詞を耳コピしたのが、これ。
Kuan ta se re
Un di a se re
Wo kuan ta se re
 僕の耳にはこう聞こえました。カタカナで書くと、「クァンタ〜セ〜レ〜、ウンディ〜ア〜セ〜レ〜、ウォ〜クァンタ〜セ〜レ〜」。これをアルファベットで書いただけです。で、すでにこの部分録音済なのですが、録音後に歌詞を発見してしまいました……。その歌詞をググったら英語版のWikipediaのI Just Wasn't Made For These Timesの項に普通に書いてありました^^; アアアアアア!!
 それによると、スペイン語で以下のように歌っているらしい。
"O cuando sere? Un dia sere"
 意味は英語で、"When will I be? One day I will be"。
 んー、音的には大体あってるからいいかw
 Rチャンネルから聞こえるコーラスについては、歌詞カードに記載があります。Can't find nothing〜の部分ですね。ここもあれあれ?ってなったのですが、この通りに聞こえなくないですか? どう聞いても Can't の部分がAin't に聞こえます。NothingもRight thingに聞こえる……。公式の歌詞カードが間違えているなんてあるのか?と思いますが、あるんですよね。さらにもう一つ、Rチャンネル中央寄りに高音でコーラスが入りますが、これまた歌詞カードに記載無し。いい加減にしろw これは英語じゃないかと思います。People I know don't wanna beと僕には聞こえました。後で見つけた歌詞サイトによると、People I know don't wanna be where I'm atとありますが、where I'm atというのは僕には聞こえません。
 最後の輪唱部分は、Each Time Things Start To Happen Again〜の部分と同じ音程でオクターブ高くなっています。高いFの音が最高音ですが、これはキツイ。Surf's Upカバーした時に、確か僕が出せる一番高い音だとか書いた気がしますが、それです。すごいキツイです。
 歌詞が掲載されているページを色々様々見てみましたが、これが一番正確だと思います(公式よりも^^;)。
I Just Wasn't Made For These Times LYRICS

 これでコピーは完了です。コピーしたら次は録音をします。次回は譜面なんかも載せて録音したときのことを書こうと思います。

つづく

2016/10/23

The Beach Boys - I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)〜耳コピ バッキングトラック編〜

 Pet Sounds 50周年ということで2000年に断念したI Just Wasn't Made For These Timesの耳コピに再挑戦することにしました。幸い当時は聞けなかったバッキングとボーカルを別々に聞くことができる音源もあります。これは大いに助かります。Pet Soundsの曲の楽器とコーラスの複雑さは、それはもう尋常じゃないのですから。
 僕の録音環境は、当時は4トラックのMTRでしたが、今はLogic Pro9です。何もかも当時と比べると恵まれております。頑張ってコピーしなければなりません。パッと聴いた感じで複雑なコード進行であることがわかります。複雑に聞こえさせているのはおそらくベースでしょう。ほとんとルート音を弾いていないので、いちいち音を拾っていかなければなりません。
 イントロはなくいきなり歌が始まります。I Keep Looking For a Place To Fit in〜は、印象的なエレクトリックベース、ハープシコードのコード弾きにアコースティックベースが入ります。アコースティックベースにかぶせて、バスハーモニカがユニゾンで奏でられているようです。なぜこんなことをするのか不明。Pet Soundsはいろいろな曲でバスハーモニカが鳴っているのでお気に入りだったのかもしれませんね。
 They Say I Got Brains〜からはドラムが入ってきます。このドラム、スネアしか聞こえない……。バスドラムやハイハットは叩いていないようです。これまた僕的には摩訶不思議。スネアだけのために一流ドラマーを呼んでいるのか。ドラム担当のHal Blaineは二番から入ってくるティンパニも担当しているようなので、ドラムと同時に叩いているのかしら、とも思います。このパートから、エレクリックベースとアコースティックベースがユニゾンになります。これがなんともカッコ良いです。ギターのコード弾きも聞こえます。Pet Soundsのギターは他のバンドとは一線を画す特徴的な音がしますね。The Beatlesのようにはっきりとミックスされていない。オーケストラの楽器に溶け込むようにしているのでしょう。
 Each Time Things Start To Happen Again〜からは、クラリネットの三重奏とポコポコ鳴っているパーカッションが加わります。ベースはというと、ここでまたエレクトリックベースとアコースティックベースが異なる音を弾きだします。アコースティックの方はCの音をボーンボーンと単調に弾いています。ここでもバスハーモニカがアコースティックベースとユニゾンで音を出しています。一方、エレクトリックの方はパーカッションと似たリズムと音程で、これまた印象的なフレーズを弾いています。実によく練られております。ドラムはここではお休み。高い音でギターのような弦楽器が入っています。ギターは二人弾いているようなので、既出のギターとは別のもう一人かもしれません。ギターでいうと12フレットあたりの高い音がします。初期のセッションではバンジョーが入っていたようですが、マスターテイクからバンジョーの音は聞き取れないので、ボツになったのでしょう。
 Sometimes I Feel Very Sad〜のリフレインの部分では、スネアが再度登場し、曲を盛り上げて行きます。ここでは、タックピアノというのが入ってきます。これが少しハネたリズムでホンキートンクピアノでやりそうな陽気な雰囲気を出してきます。I Feel Very Sadと歌いながら陽気な雰囲気。ここでは、エレクトリックとアコースティックのベースが再度ユニゾンになります。ここが終わるといよいよ、タイトルのフレーズ、I Guess I Just Wasn't Made For These Timesがでてきます。時代の一歩先を行くBrianが、ため息まじりに呟いているような印象を受けます。ここはクラリネット三重奏とピッコロがオクターブユニゾンで奏でられ、二番への橋渡しとなります。
 二番では前述のティンパニが加わります。二回目のBrianのため息まじりの後、いよいよテルミンの登場です。ロシアの科学者が発明したこの「触らない楽器」。これを起用することも奇想天外ですし、このテルミン登場部分のクラリネットの和音が僕には理解不能です。ブレイクの後、テルミンがメロディを不安定に奏でます。間奏ではテルミンを邪魔しないためか、エレクトリックベースも冒頭の印象的なフレーズは弾かずにアコースティックベースと同じ音を弾いています。テルミンの間奏が終わると、I Guess I Just Wasn't Made For These Timesの輪唱が始まり、そのままフェードアウトしていきます。この輪唱部分でバスドラムが微かに聞こえるような聞こえないような……。ステレオバージョンのLチャンネルから八分音符の裏拍で微かに聞こえなくもない。一カ所こういうのを見つけると他にも実は微かに聞こえるのでは?!とまた聴き直すことになります。だから耳コピ時間かかるんですわ。
 なぜこんな楽器を使うのか、なぜこんな和音なのか、といろいろ発見が多いです。特にベースのフレーズはThe Beatlesの『Sgt. Pepper〜』のPaulのベースに影響を与えただけのことはあって、印象的かつ効果的でとても興味深いものになっています。
つづく

2016/10/18

The Beach Boys - I Just Wasn't Made For These Times (駄目な僕)〜Pet Sounds 50周年〜

 今年はPet Sounds発売50周年だそうです。50年も前なのか!と驚きを隠せず一人オロオロしながら久々に聞きなおしてみました。これが半世紀前の曲なのかー!ってやっぱり思いますね。Pet SoundsとSMiLEは高校生の頃ハマりすぎて、そのせいで大学浪人した過去が僕にはありますが、それから考えてもすでに16年ほど経過しているわけです。未だに聞き飽きないこのマジックは一体なんなんでしょうか。
 初めて買ったPet SoundsのCDがMono版、多分中学生の頃。その次が高校生でMono & Stereo版。Stereo音源を聞いて、アレンジとコーラスの複雑さに驚愕しました。次は、Pet SoundsのMono、 Stereoに加えて、バッキングトラックのセッションハイライト、バッキングトラックのみ、ボーカルトラックのみが聞ける感涙のボックスセットを買いました。この時点ですでに三種類! 同じアルバムにどれだけ金をかけるのか。そして50周年の今年、また出ましたよ……。今回はボックスセットの音源に加え、Pet Soundsの曲をライブで演奏した音源が追加。しかし、これは正直あんまり惹かれまんでした。どうせライブであの音は出せない…。オーケストラでも呼ばないと。50周年板は見送りかなぁと思っていましたが、いろいろレビュー等を読んでみると、今までのMonoの高音質な音源が発見されて、それが収録されたと…。こういうこと言われるとね、マニアは買っちゃうんですよ。まったく同じ曲が入っているアルバムを何枚も持っているなんて、AKBヲタのこととやかく言えませんなw
 輸入版で、7500円ほど@amazon。CD4枚 プラスBlu-rayオーディオ1枚!
 もう安いんだか、高いんだか分かりません。とにかく気になって買わずにはいられません。


 Pet Soundsがどのようなアルバムなのか、60年代の音楽シーンでどういった位置付けなのか、そういったことはちょっと検索すれば腐るほど出てくるので詳しく書くつもりはありませんが、要はThe Beatlesの『Rubber Soul』を聞いたThe Beach Boysの頭脳、Brian Wilsonが触発されて、一念発起して作り上げた歴史に残る超名盤なのです。

 めちゃめちゃハマっていた17歳くらいの頃にGod Only Knowsを耳コピして録音したことがありました。Mono版を聞いてのコピーは本当に大変だったなぁというのを今でも覚えています。4トラックのMDのMTRとSY77で作りました。
 

 今聞くと間違っていたり、足りなかったりする音があって、小っ恥ずかしいですが、当時はヒューできた〜と安堵のため息を漏らしたのでものです。それからもういっちょ、Pet SoundsのハイライトであるI Just Wasn't Made For These Timesという曲があって、これにも挑戦したのですが、出だしだけであえなく断念。Mono音源って、これは仕方がないのでしょうが、ボーカルが入るとバッキングトラックの音を小さくしていますよね。音が割れちゃうからなのだと思いますが、そのせいでバッキングが聞こえない……、コピーできない……。その断念した音源がこれ。2000年、こちらは4トラックのテープのMTRとYAMAHA SY77で作成した音源。



それから16年経って、録音環境も様変わりし、50周年記念ということで再挑戦してみようと思い立ちました。Pet Soundsを耳コピするのがいかに骨が折れることなのか、God Only Knowsを耳コピした僕は知っておりますけれども、50周年ということならやらないわけにはいきません。
つづく

2016/09/20

雨男 (Rain Foxes Me)

♪雨男 (Rain Foxes Me



録音:2016年 
機材:iMac Logic 

 雨が降り続いています。この時期の長雨は秋霖というそうです。 今年は台風の影響もあるのでしょうが、梅雨時期と似た気圧配置になって、雨が続くそうです。日本語は雪や雨の言葉が多いですよね。この曲の歌詞にもたくさん出てきます。「雨 言葉」で検索して、歌詞を書いたのです。歌詞に出てくる単語だけでも結構あります。ちょっと意味を見てみましょうか。
 
 通り雨…さっと(激しく)降って、すぐ晴れ上がる雨。
 雨落拍子…ピアノ、三味線などの習い初めの、ぽつぽつ切れてへたなのをいう。
 狐の嫁入り…照っていながら、雨が降ること。日照り雨
 夕立…夏の夕方、急に激しく降る雨。
 小夜時雨…夜に降る時雨
 秋霖…初秋ごろに降る長雨。

 雨の言葉はこれ以外にもたくさんありました。こんなに雨に執着する言語があるのでしょうか。わかりませんけど、日本語はかなり執着している方ですよね。雨に限らず、雪等天候に関する言葉が多いように感じます。試しに「狐の嫁入り」の英訳を調べてみたら「 rain shower while the sun shines」と出ました。英語にそんな言葉はないのだということが分かりますね。



雨に煙る街を
いつでも見てるよ
雨音はステレオ
時にはサラウンド

思い立てばいつも雨
通り雨がついてくる
傘の下で歌う雨男

口を開けば
雨落拍子
ドビュッシーは雨の庭
ショパンは雨だれ

大切な事だけは
せめて太陽の下で
狐の嫁入りに気もそぞろ

気合い入れて走れば
雨足を追い越せるか
雨雲の向こうには
太陽が待ってる

雨に唄えば
傘が踊るよ
嵐のプレリュード
風のシンコペーション

大切な事だから
いつか虹の間で
夕立のようだね恋心

気合い入れて走れば
雨足を追い越せるか
雨雲の向こうには
太陽が待ってる

小夜時雨の小言
五月雨の溜息
秋霖の眠りも
雨に流れてしまえ

雨に煙る街を
いつでも見てるよ
雨音はステレオ
時にはサラウンド

2016/08/13

玉置浩二 / Kinki Kids むくのはね

♪むくのはね


録音:2016年
機材:iMac Logic

 作詞作曲、玉置浩二さんでKinKi Kidsに提供された曲、むくのはねです。
 KinKi Kidsの番組に玉置さんが出演された時に、ギターを持ち出して即興で作った曲なのです。YouTubeサーフィンしていたらその番組で玉置さんが作曲しているシーンを見つけて、続いて玉置さんがライブでこの曲の完成版を歌っている映像を見つけました。いい曲やんと思ってカバーしてみました。自分で歌う前にKinKi Kidsバージョンも聴いてみたかったのですが、ジャニーズの音源て本当にどこに転がってませんね。見つからず聞けていません。ネットにアップされるとすぐに消されるんでしょうか。そういうのを探すバイトみたいな人がたくさんいるのでしょうか。
 玉置さんが歌っているバージョンはKinKi Kidsの番組での作曲の時のもの、完成した後番組で歌ったもの、玉置さんソロコンサートのもの、とたくさん聞くことができました。今回のカバーのアレンジはソロコンサートのアレンジを参考にしています。
 作曲風景を見られるなんて貴重でした。番組の中で、「曲は毎日でも作れる。作ろうと思えばね」と言っていたのが印象的でした。凄いですよね。

2016/07/09

小椋佳 俺たちの旅

♪俺たちの旅



録音:2016年
機材:iMac Logic
楽器:YAMAHA L-5

 作詞作曲、小椋佳、『俺たちの旅』です。中村雅俊さんの同名のドラマのオープニングテーマでした。ちなみにエンディングテーマも小椋佳さんの作品『ただお前がいい』でした。1975年〜1976年放送ですって。生まれてないや。今回のは小椋佳バージョンです。中村雅俊バージョンの方が有名な気がします。もっとスローで、歌詞も違います。小椋佳さんは人に提供した曲が数多くありますが、小椋佳ご本人が歌うと歌詞やテンポ、メロディーまで違ったりしますね。
 小椋佳さんの曲は歌詞の美しさがどれも際立っております。ゴールデン⭐︎ベスト収録の曲はその美しさを引き立てるアレンジがなされていて気持ちが良いです。ハモりが一切入っていないのも特徴ですね。僕のバージョンにはちょこっと入ってますけれども。
 『さらば青春』とか『シクラメンのかほり』とかも録音してみたいなと思っています。

2016/06/26

浮世 (Beautiful Sight)

♪浮世 (Beautiful Sight)



録音:2016年
機材:iMac Logic

 暑くなって参りました。梅雨にしては雨が少ない気がします。水不足との噂も。次は雨乞いの曲でも書きましょうかね。



風にあおられて
よろめいて
手をついて
俯いて

何をそんなに怯えているの?
時は誰にも止められないのに
夢の続きは見ないでおくの?
一度覗けば抜け出せないとでも?

このままじゃ
ダメになりそうな Lonely Night
空に向かって Hold Me Tight
転げ落ちそうな Dark Of The Night
見上げる空は Beautiful Sight

砂よ舞い上がれ
戸惑うな
突き抜けろ
躊躇うな

夢の終わりはいつでも悲しい
我が物顔で笑えていたのに
思い出そうと唸る今宵も
二度と逢えない幻のようだ

このままじゃ
ダメになりそうな Lonely Night
空に向かって Hold Me Tight
転げ落ちそうな Dark Of The Night
見上げる空は Beautiful Sight

このままじゃ
ダメになりそうな Lonely Night
空に向かって Hold Me Tight
転げ落ちそうな Dark Of The Night
見上げる空は Beautiful Sight 

2016/05/29

玉置浩二 メロディー

♪メロディー


 
録音:2016年
機材:iMac Logic
楽器:Fender Telecaster
YAMAHA L-5


 玉置浩二さんのメロディーです。世の名曲たちへのありがとうという気持ちを書いた曲だそうです。僕のイメージでは昔の友人との思い出を歌ったのかなぁと思ってましたが。

 伴奏はギター、ベース、ドラムとシンプルですが、なんといっても玉置浩二さんの声が魅力ですよね。ライブでも何度も歌っているようで、ご本人もお気に入りなのでしょう。

 CDでリリースされたものをほとんどコピーしました。

2016/03/05

僕の代わりに空が泣く (Don’t You Ever Leave Me)

僕の代わりに空が泣く (Don’t You Ever Leave Me)


録音:2016年
機材:iMac Logic

 春はまだかえ。日中ようやく暖かくなってきましたが、朝晩冷えます。鼻がずっと調子悪くて、風邪なんだか花粉症なんだか病院に行かないので不明です。鼻声ってのは嫌なもんですね。
 伴奏はシンプルめで、エレビ、ベース、ギター、ドラムが基本で、ホルンとシンセとコンガを追加しました。
 映像は、渋谷の東急PLAZAの解体工事、日没のタイムラプス動画等。いずれもiPhone5sで撮影。iPhoneは小さいサイズ出るのでしょうか。6シリーズがでかくて買い換える気がしません。仕事で扱うことありますが持ちづらくてしようがありません。

 なんだかんだ、前回iTunesで曲配信を始めてから一年ちょいが過ぎ、またオリジナル曲が十曲ほどになりました。区切りがいいので、また配信しようかと思っています。

I cannot tell you everything
I would cry if I call your name
Oh darling!
I don’t want to realize
It is fear for me
Ohh wow

I don’t want to lose anything
I should know the life is not a game
Oh darling!
The cigarette smoke got in my eyes
It often happens to me
Ohh wow

別れの朝は夜霧の名残
脳裏をよぎる遠い空
涙を拭いて振り向かないで
川面の陰はユラユラリ

僕の代わりに空が泣く
Don’t you ever leave me
ふと正気を取り戻せば
冬の香りが鼻に付く
I must be more stronger
In the freezing cold night
I shrink with fear

I’m the last to believe such a thing
You got to know that I’m to blame
Oh darling!
I want to be a butterfly
To be or not to be
Ohh wow

落ちる夕陽は夜明けの鏡
枯葉の渦が涙ぐむ
波打ち際は遠く遠くへ
冬の星座がキラキラリ

心の穴に風が吹く
Don’t you ever leave me
ふと正気を取り戻せば
カモメの群れが冬を越す
I must be more stronger
In the freezing cold night
I’m choked with tears

眠気の沼は最後の砦
瞼の裏に雪明かり
月が笑えば雲が流れて
空の高さにグラグラリ

夜のしじまに問いかける
Don’t you ever leave me
ふと正気を取り戻せば
花の蕾が春を待つ
I must be more stronger
In the freezing cold night
I cover my ears

僕の代わりに空が泣く
Don’t you ever leave me
ふと正気を取り戻せば
冬の香りが鼻に付く
I must be more stronger
In the freezing cold night

I shrink with fear

2016/02/13

雪化粧 (Snow Knows Us)

♪雪化粧 (Snow Knows Us)


録音:2015年
機材:iMac Logic
楽器:YAMAHA L-5

 ちょうど一年ほど前に雪化粧という曲を書きまして、これはなんだか可愛らしい歌詞の曲だったのです。去年、東西を歌ってもらった真白さんには、実は、最初にこれを歌ってもらっていたのです。夏に録音しました。この曲は冬の曲なので、公開は冬まで待ちましょうということになりました。ちょうどその頃作った曲が東西でして、東西の方が先のアップとなったのです。
 真白さんバージョンの雪化粧は、キーを上げて、可愛らしいアレンジに変えました。ハモりは僕の声は入れず、全て真白さんの声でコーラスが入っています。さあ、あとは大嫌いな冬を待つだけです。
 待っている間、真白さんがYouTubeで素敵なアニメーションをアップされている方を発見したから、その方に映像を依頼してみないかという提案を受けました。僕は映像を作ってもあまり満足のいくものが出来たこともないので、映像を専門にされている方に作って頂けるなら、それはもう万々歳であります。反対する理由はないのです。そうして、製作して頂いたのが今回の映像です!!歌詞の雰囲気と、真白さんの声と、アニメーションがマッチしていてお気に入りです!
 Ayakaさんのチャンネルは、他にも素敵なアニメーションがアップされているチャンネルです。是非ご覧になって下さい!
 アニメーションについては、僕は何もせず、こんな風にして欲しいなどの希望も出さず、全部ayakaさんにお任せで製作して頂きました。途中経過も一度も見ず、完成品を観て感激しました〜!自分の歌詞に映像をつけてもらうなんて初めてのことですから!
 では、冬の締めくくりに、雪化粧をどうぞ。


そんなに丸くなってさ
まるで黒猫みたいだよ
たまには外もいいんじゃない?
ねえ聞いてるの?

そんなに冬がいやなら
いいものを見せてあげる
そのままじゃ凍えるよ
暖かくしなきゃね

少しだけ待ってて今
支度するから
薄化粧
好きでしょう?

手袋はちゃんと持ったの?
去年あげたのはどうしたの?
とにかく靴を履いて
駄々をこねないで

黙って見てごらんほら
見渡す限り
雪化粧
綺麗でしょう

雪を踏む音                
ふたつ足跡
残してふたりは
冬の蜃気楼

雪の寒さと
指の温度は
ふたつでひとつの
冬の Mystery

ミミズク親子みたいにさ
寄り添う柊の下
雪がただしんしん
とても静かだよね

丘の上に立ってさほら
見下ろす街は
雪化粧
綺麗でしょう

霞む街並み
触れる指先
白い息さえ
冬の摩天楼

舞い散る雪と
積もる記憶は
ふたりの秘密の
冬の Strawberry

雪を踏む音                
ふたつ足跡
残してふたりは
冬の蜃気楼

雪の寒さと
指の温度は
ふたつでひとつの
冬の Mystery