2012/10/06

What's Going On (arranged) -COVER-

♪Marvin Gaye『What's Going On




録音:2011年
ミックス:2012年
機材:iMac GarageBand
楽器:Fender Telecaster
KORG Trinity Plus

去年の秋頃までにUPしている曲は、今より音が悪いです。
コンピュータのせいではなく、僕の知識の問題です。
音圧の上げ方を知らず、むやみに音量を上げているせいで音が割れたり、低音がうるさかったりします。
色々本を読んだり、調べたりするうちに無駄に音量を上げる事も無くなりました。
具体的には、コンプレッサ、リミッタ、イコライザを使う訳ですが、これが奥深い。

コンプレッサは、音を圧縮する機能です。
音は、均一な音量で録音される訳ではありません。
ギターやピアノやボーカル等の生音は特に音量レベルの振れ幅が大きい。
でもせっかく録音した音なんだから、全体的に聞こえる様にしたい、と思って音量を上げると、たちまち音がリミットを超えます。
リミットを超えると音が割れます。
ああ、音が割れちゃう。音量さげなきゃ、と思ってリミット超えないように音量を下げるとプレーヤのボリュームを上げなければまともに聞こえないほど小さい音になります。
これには悩まされた。
売ってるCDと自分の録音した曲の音圧が違いすぎるんです。

そこで、コンプレッサの出番です。
コンプレッサは音を圧縮します。
細く書くといろいろと設定のパラメータなどあるのですが、要は大きい音を圧縮して(小さい音はそのまま)、音の振れ幅を小さく出来るんです。
すると小さい音、大きい音の差が縮まるわけですから、音量を上げてもリミットを超えるまでに余裕ができるのです。
これで音圧があがる訳です。図があるとわかりやすいのですが、Google先生に聞けばいくらでも解説が出てるのでそちらを参照下さい。

リミッタは音を制限します。
音量を設定したレベルに抑えてくれます。
コンプレッサやイコライザを使っても、リミットぴったりにおさまるなんてこたあまあないです。
そこでリミッタを使って音量の天井を決めてやるんですね。
そうすると無駄な音量を抑えてくれるんです。

イコライザは音の低音から高音までの一部を弱めたり強めたりできる機能です。
僕みたいな宅録はいつも悩むのですが、マイクで音をとると環境音が結構入ってるんですね。
外の車の音とか、おばちゃんの笑い声とか、普段意識しないけど、環境音てのは常にごーーーっと鳴っています。
こいつらは、無駄な音量を使うし、曲にも邪魔です。
イコライザで低音部分を削ってやるとだいぶ改善します。
他にも例えば、シンバルなんかはシャーーーンという音と、ゴォォンという音が入っています。
シンバルだけを聞くなら両方ないと変な音になるのですが、いろんな音が入った曲でゴォオンという音は不要です。聞こえないですから。
でも音の容量は使っています。だから削っちゃうんです。
その分もっと大事な音に容量を使わせてやるんです。
他にもギターの中音域を強調したりだとか、歌をすかすかした感じにしたりだとか、いろいろ出来るんです。

こいつら、便利なんですが、多用しすぎると変な音になります。
どれだけ何を使うかの調節が大変です。
気をつけないともごもごした音になったり、薄いサウンドになったりするんですね。
厄介な作業です。

こういったことを僕も宅録をするうちに知るようになりました。
昔はそんなこと知らなかったんです。
音量のリミットが超えてもおかまいなしでした。

で、昔の曲をちゃんとミックスしたいなぁ、と思ってるんですが、これがものすごい労力を要するんですね。
演奏もせず、パラメータをもくもくといじる姿は滑稽であります。
地道で孤独な作業です。
でもちょこちょこやってはいます。

この曲もその中の一曲で、これは、ミックスしなおしただけではなく、アレンジも変えました。
ちょっと、なに、最近こういうサウンドの曲が日本でよく流れるなぁ、と思って作りました。
あんまりやらないのですが、声にエフェクトをかけてあります。