2014/10/22

花 〜すべての人の心に花を〜 宮古島探訪③ 三日目

♪喜納昌吉&チャンプルーズ『花〜すべての人の心に花を〜』



録音:2010年、2014年
編集:2014年
機材:iMac GarageBand, Logic Pro 9
楽器:Greco Bass Guitar
MORRIS W-20

ついに恐れていたことが現実となりました。
友人の結婚式当日である宮古島の三日目、雨が降りました。
空は灰色、しとしとぴっちゃんという雨ではなく、時折ざーーっと強く降ります。
間違いなく台風です。
風もますます強い。
運転しているとたまに風にあおられるような感覚がありました。
前夜の僕の祈りは全くの無意味だったわけです。

僕には、雨を止める力はありません。
予定通りに行動するまでです。
この日のお昼は、勧められていた宮古そばを食べる予定でした。
雨の中車に乗り込み、カーナビをセットすると、「到着予想時間、五分」と女性の機械的な声が聞こえました。
近いな!
発進して三分くらい走るともう到着しました。
『古謝そば』です。
ここもおしゃれな雰囲気でした。

どうです。そば屋とは思えないでしょう。
しかも天井が高く、開放感があります。


古くささを感じさせず、下品な新しさもなく、とても落ち着いた雰囲気です。
センスが良いですね。
注文したのは、定食!


宮古そば、ジューシー(炊き込み御飯)、人参と卵炒めたやつ(シリシリって言うのかな?)、もずく、漬物。これに飲み物がつきます。
かなりのボリュームw
そしてうまい!
全体的にさっぱり味付けで、三十路越えの僕には嬉しいです^^
あんまり濃い味だと胸焼けしますからね!!w
この日は、ホテルの朝食頼んでなかったので、ブランチでこの定食でした。
大満足、大満腹で店を出て、ホテルに戻ります。
結婚式に向かう準備をしなければなりません。

式のドレスコードは、かりゆしでした。
新郎新婦からの招待状に、全員かりゆしを着るのだから、かりゆしでくるように、との通達があったのです。
大嫌いなあのスーツを折り畳んで収納する謎のバッグみたいのを持っていかなくて済むぜ〜と嬉しく思ったものです。
この新郎とは中学生時代からの付き合いで、高校から大学にかけて、一緒にバンドをやっていた仲間でもあります。
彼は、ミーハーな気持ちで宮古島で式を挙げたい、ということではなく、お母様が宮古島の生まれで、そのまたお母様(新郎のお祖母様)が現在も宮古島に住んでおり、是非とも晴れ姿を見せたいということで、宮古島での式となったのです。

かりゆしというドレスコードを聞いても、僕は動じませんでした。
数年前に那覇に遊びに行った時に、調子こいて買ったかりゆしがあるのです。
東京に戻ってきてからは、それを着る機会が皆無でして、少々もてあましていたところでもあったのです。
チノパン履いて、かりゆし着て、準備が整いました。
予定では友人たちと一緒にタクシーに乗り、式の会場である東急リゾートに向かうはずでしたが、僕は一人で向かいます。
友人二人は那覇で立ち往生しております。
一人で行くしかありません。
強風吹く中、タクシーに揺られて、二十分ほどで会場である東急リゾートに到着しました。
広大な敷地に大きな建物が建っていて、それがホテルです。
かりゆしを着たホテルマンを横目に、僕はフロントに向かいました。
ここが集合場所のはずです。
しばらくぼけっとしていると、係りの人(この人もかりゆし。もうみんなかりゆし)の案内で会場に向かいます。
会場に到着するも、知っている人がいないw
当然ですw
会場は小ぢんまりとしていて、親族プラス親しい友人のみで執り行われるのです。
係員の案内で適当に着席しました。
眼前には、強風に揺られるヤシの木、灰色の雲、雨粒。
そんな景色を見ていると、隣の席に男性が着席しました。
形式的な挨拶を交わしました。
新郎の叔父様のようです。
一人でいる僕に気を使って頂いたのか、飛行機は大丈夫だったか、いつ来たのか、宮古島は初めてか、等々いろいろと話しかけて下さいました。
この叔父様は新郎のお母様の妹さんの旦那さん、だそうで、宮古島出身、北海道で働いた時期もあったが、今は宮古島で働いてる、と僕はかなり叔父さんの生い立ちに詳しくなったのでした。
式が滞りなく完了して、後ほど始まる食事会まで一時間ほどありました。
例の叔父さんが、親族の控え室で一緒にゆっくりするさぁ、と誘ってくれたので、その部屋でテレビを見ながら時間を潰しました。
叔父さんはしきりに話しかけてくれて、仕事の話や宮古島の話等聞かせてくれました。
なんだか、だんだん昔から知っている人のような気がしてきて、叔父さんにいくつに見えるかと問われ、僕は見事的中させることさえ出来たのですw

叔父さんは食事会の司会を担当するらしく、みんなより一足先に食事会場向かいました。
僕はその十分後くらいに向かいました。
席につくとテーブルにはオリオンビールの瓶がずらぁあああっと並んでいます。
新郎は僕の席の後ろにおり(前述の通り小ぢんまりしていて、出席者全員の顔がすぐに見えるくらいの広さなのです)、人見知りの僕は、馴染みの友達が近くにいることに少なからず勇気を与えられました。
隣には、新郎のお母さんが座っていて、学生時代の話などに花が咲きました。
しばらく美味しいお料理とオリオンビールで歓談していると、会場の前方に三線もったおっさんが二人、民族衣装を着たおばさんが一人出てきました。
急に演奏が始まりました。
これが沖縄スタイルなのでしょうか。
それは、もう、三線弾きながら歌う、踊る!!
昔の沖縄民謡を聴いて懐かしいようで、新郎のお祖母様も一緒に歌っていました^^
と、単なる傍観者として見ていた僕に、新郎が、
「ゆうじも踊ってこいよw」
「は?」
気づけば、新郎のお母さんも例の叔父さんもあっちに座っていたはずの叔母さんも前に出て踊っているではありませんか!w
これこそが沖縄スタイルなのか!
ビール飲んでほろ酔いの僕は、ここで、いや俺はいいよ、なんて言いません。
見よう見まねで踊りましたよw
ほんとにわからないので、とりあえず両手挙げて阿波踊りみたいな、よくわからない踊りをしましたw
そんなこんなでいつの間にか親族の方々とのお話も盛り上がり、ウェディングケーキを食べてお開きとなりました。
アルコールの力は偉大であります。
また、宮古島の方々の、人を巻き込む能力は、特筆すべきものがありますw

新郎新婦にまた東京で会いましょう、と挨拶して外に出ました。
タクシー乗り場で、いろいろと気を使って頂いた叔父さんにもご挨拶。
名刺を頂き、ゆうじ〜次宮古島に来る時は連絡するといいさぁ、来年一月末には伊良部島に橋が渡るからその頃また来るといいさぁ、と固く握手を交わしました。
島の人情、素晴らしきかな。

さあ、明日は東京に帰ります。
晴れわたった空の下で海を見たかったな……という気持ちを抱きながら、強風の中帰路につき、ホテルに到着し、ベッドの中に吸い込まれていきました。

続く

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